スペシャルトーク

YouTuberって、何がすごいのかを聞いてみた【後編】〜鈴木おさむ × 鎌田和樹 × ヨッピー鼎談〜


鈴木おさむ × 鎌田和樹 × ヨッピースペシャル鼎談

放送作家・鈴木おさむ × UUUM代表取締役・鎌田和樹 × フリーライター・ヨッピー スペシャル鼎談
YouTuberって、何がすごいのかを聞いてみた

【前編】はこちらをご覧ください。

 

 

YouTubeに求められるコンテンツ

鈴木おさむ
鈴木さん

スマホをテレビに映すのって、けっこう大変なんですよ。スマホって特にCMがいっぱい入ってるから、ドラマに出す時に「このスマホはどこのメーカーのものだ」みたいな。

ヨッピー
ヨッピー

えーーーっ!

鎌田和樹
鎌田さん

僕は逆に意識しますよ!このドラマ、「なんでこいつはこのスマホを使ってるんだろう」とか。CM見て「あ、そういうことなんだな」って。

鈴木おさむ
鈴木さん

だから、アメリカの映画だと映画中にFacebookとか普通に出て来るじゃないですか。
だけど、日本の映画で検索画面が出て来るとGoogleのロゴが微妙に違う、とか。

ヨッピー
ヨッピー

あー!ある!Facebook風だけど、Facebookじゃない謎の画面が出てたり!

鎌田和樹
鎌田さん

LINEだけどLINEじゃない、とか(笑)。

鈴木おさむ
鈴木さん

そうそう。だから、そういうのもひとつ、テレビが苦しいところですよね。

ヨッピー
ヨッピー

それは、GoogleとかLINEがテレビのライバルだから、って事ですか?

鈴木おさむ
鈴木さん

いや、そうじゃなく、GoogleもテレビにCMを出稿するじゃないですか。そしたらGoogleがスポンサーだから、AppleのiPhoneは出せないとか。逆にGoogleの画面を出そうと思っても、Yahoo!がスポンサーになるかもしれない。そういうのとかが「なんでテレビでやらないの?」っていうところです。テレビはもうこれ、しょうがないんですけどね。

でもネットだと、各社のスマホを並べて実験するとかそういうのが出来るんですよね。そういうのがネットの良い所ですよね。

ヨッピー
ヨッピー

確かに、まだそういう部分ではゆるいですよねインターネットって。たぶん、その業界の慣習とかにうるさい世代の人達が、ネット広告をあんまりやってないんですよ。ネット広告とかを担当している人って基本的にみんな若いんで。だから割と好き勝手やらしてもらえたりするのかなって。

鈴木おさむ
鈴木さん

例えば「一番搾り」と「プレミアムモルツ」どっちが美味いか比べる、なんてテレビでは絶対に出来ない事なんですよね。でも、テレビを見ている人達からすると、「なんでやらないんだろうな」って思ってる部分もあると思うんですよ。だから、ネットで新発売の一番搾りとプレミアムモルツ飲み比べてどっちが美味いか、なんてそりゃみんな興味あるよね、って。

鎌田和樹
鎌田さん

もはや、テレビをずっと見ている人達って、「比べないことがおかしい」っていう概念すらないんじゃないかって思ってて。

鈴木おさむ
鈴木さん

そうですね。ないかもしれないですね。だから、「なんでやらないんだろうな」っていう事とか、コンプライアンスの問題やモラルの問題で出来ないこともあるし、そういうスポンサーに対する気の使い方で出来ないことも年々厳しくなってるんで、そういう中でYouTubeは「雑誌」に近いなと思っていて。
雑誌を僕がすごく見ていた時期みたいな感覚でYouTubeを見てるんですよね。

ヨッピー
ヨッピー

色んな特集がポコポコあって、っていう。

鈴木おさむ
鈴木さん

そうそう。80年代とか90年代って、ポパイとかホットドッグとかめちゃくちゃな事やってて面白かったじゃないですか。そういうエンターテイメントも見たいよな、っていう欲求でYouTube見るのかなって。

昨日、水溜りボンドのトミーさんと話してた時に、「テレビって、心霊ものどうしてるんですか?」って聞かれたんですよ。確かに、昔って心霊ものをテレビでやってたじゃないですか。でも、昔より減ってると思うんですよ。むしろ科学で検証したりって。でも、水溜りボンドは「コックリさんで霊を呼んでみよう」とかやってるじゃないですか。あれはもう、テレビでは出来ないですよね。「子供が真似するだろ」とか言われるから。

そういう、テレビが踏まなくなったものを踏むとウケるっていうのを彼らもわかってるし、こっちも見たいし、面白い所ですよね。

 

 

AbemaTVの亀田興毅に勝ったら1,000万円

ヨッピー
ヨッピー

ちょっとこれ、動画の話で言うと、他社の話なのでカットになるかもしれないですけど、 AbemaTVの亀田興毅の企画があったじゃないですか。ああいうのってテレビの人はどう評価してるんですか?

鈴木おさむ
鈴木さん

テレビの、コンテンツ部の人は騒然としてましたね。制作の人達はわかりませんけれども、テレビで、ネットも同時にやっていかなきゃいけないっていう部署の人は、発表された数字がすごいって言うよりも、あれが確実に世間の大きな話題になった事がすごくて。あの週にやったテレビ番組のどれよりも日本中で話題になったんじゃないかって。

ヨッピー
ヨッピー

そうですよね。Twitterのトレンドワードとかもずっとランキング上位占めてましたもんね。

鈴木おさむ
鈴木さん

さっきの「テレビでは出来ないこと」の話で言うと、タトゥー入った対戦相手が出て来るじゃない?

ヨッピー
ヨッピー

はい。居ましたね。

鈴木おさむ
鈴木さん

タトゥーって、テレビではNGなんですよ。

ヨッピー
ヨッピー

えーっ、そうなの!?

鈴木おさむ
鈴木さん

僕、「フリースタイルダンジョン」っていうラッパーの番組やってるんですけど、地上波で見ると全員長袖Tシャツ着てるんですよ(笑)。
やっぱり地上波はタトゥーだめっていうのがあって、テレビに出て来る人はタトゥーが無いと思いこんじゃってるから、ああやって、画面でパーンって出て来ると、その衝撃ってあるんですよ。

ヨッピー
ヨッピー

よく言われる、「視聴者のクレームが入るから面白い番組作れなくなった」みたいな話って本当なんですか?

鈴木おさむ
鈴木さん

本当ですね。スポンサーに簡単にクレームを出せる時代になってしまったから。
「なんであんな番組にカネを払ってんだ!」とか。
スポンサーもそれを無視してくれれば良いんですけど、ある意味商品の苦情とフラットにみられちゃって。

ヨッピー
ヨッピー

あれ、視聴者も嫌な戦略思いつきましたね。スポンサーに直接文句言うって。10年前くらいからですかね?

鈴木おさむ
鈴木さん

テレビへの苦情って、昔からあったんですよ。とんねるずさんの番組なんて、「クレーム何百本きました!」とか言って僕らが笑う、みたいな。
だからテレビ局への苦情は良いんですけど、スポンサーに直接言うっていうのはね(笑)。

鎌田和樹
鎌田さん

それで、誰が決めるんですか?「こういうのやめよう」っていうのは。「心霊スポットはやめよう」とか。

鈴木おさむ
鈴木さん

「スポンサーから苦情が来てる」ってそういうのが編成部から降りてきたりとか。

ヨッピー
ヨッピー

さっきの、亀田興毅の話で言うと、僕あれってふたつ見方があるなと思っていて。「ネットでここまでやれるのか」っていうのがひとつ。同時接続数、YouTubeLiveが70万で、AbemaTVが仮に100万だとしたら170万っていう数字で。これをネットでやったっていうのはものすごいなって。そういう見方がある一方、サーバー代とかも含めて、あれだけお金をかけて、あれだけ話題になって、それでも170万人なんだっていう。そう考えるとやっぱりテレビってすごいな、って。

鈴木おさむ
鈴木さん

でも、例えば、テレビで視聴率15%取ってる番組だとしても、その中であれだけ話題になったものがどれだけあるのか、っていうと、無いんですよね。だから、テレビの視聴率と、世の中の話題っていうのものが、果たしてイコールなのか、っていう問題が出てきて。

これは再生数も同じで、動画の再生数と、見ている人の熱狂度ってイコールなのかなと。
再生数が多いものが人を熱狂させてるっていう事でもないですよね。

鎌田和樹
鎌田さん

それだけ、亀田興毅の企画が見ている人達の心にグサッと刻んだ、ってことですよね。

鈴木おさむ
鈴木さん

あとは、騒ぎたくなる企画だったって事ですかね。あれだけ、世の中の人が口にしたくなるようなイベントを作れるっていうのがすごい。ニコニコ超会議も、僕行った事は無いんですけど、あの中で相撲やったりしたじゃないですか。そうするとそれを口にする人はすごく多いじゃないですか。実際には現地で相撲を見てないとしても、口にはしちゃう。

ああいうことこそが脅威ですね。面白い事を、僕以外の人に考えられてしまう事が脅威です。

 

 

<中略>

 

 

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