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育児とキャリア、どちらも選ぶ。“働く母”がリーダーになるまで | UUUMキャリアパレット vol.04

育児とキャリア、どちらも選ぶ。“働く母”がリーダーになるまで | UUUMキャリアパレット vol.04

ご覧いただきありがとうございます!UUUMサステナビリティ委員会です。
UUUMで働く社員のキャリアをお伝えするシリーズ「UUUMキャリアパレット」。

今回は、小学生のお子さんを育てながら、自社メディア「ボンボンTV」「ぷらぷらぶ」「ポケるんTV」の運営を行うグループリーダーのKさんにインタビューしました。

UUUMに入社したきっかけを教えてください。

入社したのは2017年です。高校時代の友人がUUUMでボンボンTVの運営をしていて、誘われたことがきっかけです。私は当時、外食系企業で人事をやっていて、動画制作は全く未経験の分野でしたし、ニコニコ動画などのネット配信は好きでしたがYouTubeについてはほとんど知識がありませんでした。ただ、その友人いわく、「子ども向けのチャンネル運営をやっているから、母親の視点で意見を聞かせてほしい。育児の経験を活かせると思うから来てみないか」と誘われて、UUUMクリエイターのファンイベントに行かせていただいたんです。 

当時2歳だった子どもをベビーカーで連れて行ったのですが、ベビーカーの置き場所に困っていたら、スタッフの男性が声をかけて来てくれて、とても丁寧に対応してくれたことに感動しました。出演者もファンの方々もスタッフも、みんなでイベントを作り上げている感じで一体感があってとても楽しそうで、なんだか素敵だなと思い、入社を決めました。

2歳のお子さんを育てながらの転職は不安が大きかったのでは?

少し不安はありましたが、会社側から「大丈夫ですよ」と言っていただいたので、なんとかなるかな?と思い、飛び込むことに決めました。不安よりも「楽しそう」が強かったです。

入社してみて、いかがでしたか?

ボンボンTVが3周年を迎える頃で、確かチャンネル登録者数が70万人手前ぐらい。成長にますます勢いが出てきていた時期でしたね。入社してすぐの頃は、企画、構成、撮影、現場ディレクション、MC育成などをやってました。右も左も分からない中、無我夢中で撮影に同行していました。とりあえず一人前にこなせるようになりたいという思いが強く、毎日必死だったように思います。

最初は企画がまったく通りませんでした。ファンが何を求めているかを分かっていなかったからだと思います。 小学生は今、何が好きなのか?そういう視点で世の中を見るようになってからはだんだん企画が採用されるようになり、構成もOKをもらえるようになりました。
自分が企画、構成したものは撮影のディレクションもやりやすくなるので、自分の思ったとおりに動画を制作できるようになり、徐々にスムーズに仕事ができるようになりました。チャンネルを運営する感覚がついてきたんだと思います。

小さなお子さんの育児との両立はかなり大変だったのではないですか?

そうですね。当時の自社メディア制作は、フレックスタイム制やリモート制度が整備される前で、私もみんなと同じように10時から19時のフルタイムで勤務していました。

保育園は自宅から電動自転車で片道20分かかるところで、朝は6時に起きて保育園に送って行って、その足で会社に向かう日々だったのですが、子どもからすると朝は一番に保育園に預けられて、夜は延長保育で一番最後に退園するという状況でした。

土日に1週間分の買い物と作り置きをして、平日はそれを焼くか温めれば良いだけの状態まで準備して。子どもと一緒に寝落ちして、夜中に起きて残った仕事をしたりすることもありました。今思い返しても本当に大変な時期でしたが、実家の家族が近くに住んでいたので、どうしても撮影を抜けられない時は、代わりに保育園にお迎えに行ってもらったりもしていました。家族のサポートはとてもありがたかったです。

壮絶…「もう無理かも」と弱気になったことはありませんでしたか?

あまりなかったかもしれないですね(笑)。  それよりは「もうちょっと働きやすくできないですかね?」 と当時の上長や社長に制度の整備をお願いしていました。
それに、チームメンバーの理解がものすごくあったので、それが一番大きかったと思います。息子は当時2歳で、しょっちゅう体調を崩す時期だったので、遅刻や早退も頻繁だったのですが、撮影中に保育園から呼び出しがあっても途中で交代してくれたり、MCたちも「早くお子さんのところに行ってあげてください!」と言ってくれたり。本当に、みんなの協力あったからこそ弱気にならず続けてこられたんだと思います。

そうした状況の中、育児と仕事を両立させるために工夫していたことはありますか?

入社当初は、子どもと過ごす時間が一日2時間ぐらいしかなかったんです。電動自転車に子どもを乗せてかっ飛ばして行って、かっ飛ばして帰ってくるような日々だったんですけど、それだとあまりにも子どもと接する時間がなく、途中からバスでの通園に切り替えました。
それまでよりもう少し早く起きて、30分かけてバスに乗って通園するようにして、バスの中で手遊びをしたり絵本を読んであげたり、窓の外を通る車を見ながら「これはどんな音が出るかなみたいなクイズ」をしたりとか、車のナンバー足して「いくつになるかな?」といった、そういう何気ない会話をする時間を作るようにしていました。 

入社しておよそ2年半でチームリーダー(TL)に就任されましたが、もともと昇格は目指していましたか?

いえ、目指してはおらず、自分に役職がつく未来も思い描いていませんでした。子どもがいる自分はどうせ無理だと思っていたんですよね。他の人はギリギリまで会社に残ってちゃんとタスクを終えて帰っているのに自分には限られた時間しかなくて。

なので、TLへの昇格を告られたときは「無理無理無理!」と言ってしまいました。でも、当時の上長が「無理じゃないから。時間の問題はなんとかするから。」と言ってくださり、「ステップアップは絶対してった方がいいと思う。できると思うから、TLになったらいろいろ視点も変わるし、一回チャレンジしてみてほしい」と熱く勧めてくださり、挑戦してみることにしました。

勤務時間の制約はありましたが、動画の作りに対して「ここは絶対にこうだから、こうした方が絶対に伸びる」とよく上長と議論していたので、そういうクリエイティブな思考力を評価してもらえてたのかなと思っています。

絶対無理だと思ったTLをやってみて、いかがでしたか?

現場で働いていた時のやりがいは、自分の企画が採用され、動画として形になって、多くの人に見てもらえることでした。TLになると現場を離れ、指示を出したり判断する側になったので、最初はやりがいが遠のいた気分でしたね。でも次第に、このチャンネルをどうしていきたいか、中長期的にどう成長させていこうかと、チャンネル視点で考えられるようになると楽しくなってきました。

さらに、子育てとマネジメントが繋がった感覚があって。私の息子は早生まれで、かつ、少し発達が遅く悩んだことがあったのですが、保育園の中には発達が早い子もいれば遅い子もいて、それがチームメンバーと重なって見えました。
人それぞれの成長スピードは違う。「何が得意で何が苦手か?」「才能があるのにどうして自信がないんだろう?」「この人は今、長所を伸ばす時期だ」ということが見えるようになってきて、メンバーを成長させることにも喜びを感じるようになりました。

2歳だったお子さんが小学生になったとき、どんな変化がありましたか?

小学生になったとはいえ、まだまだサポートは必要ですし、なんなら保育園の時よりも帰ってくるのが早い。だから私もなるべく早く帰宅するのですが、キッチンに立って、まな板の横にパソコンを置いて、具材を煮込んでいる間に仕事をするような日々が続いていました。相変わらずオンオフの切り替えができていない状況で息子にも寂しい思いをさせていましたが、ある時、ボンボンTVやポケるんTVが小学校で流行っていると言うので、「実はママはそれを作っている一員なんだよ」と話したんです。
すると、理解してくれたのか本気で応援してくれるようになり、自分から進んで家事のお手伝いをしてくれたりもしました。当時を振り返るとまだまだ大変な毎日でしたが、家族で乗り越えてきた感覚があります。 

今年、グループリーダー(GL)に就任されましたね。TLは想定外だったということですが、GLはどうだったのでしょうか?

実は何度か昇格の打診をしていただいたこともあったのですが、GLたちを見ているとあまりにも大変そうで、家庭と両立させながらはさすがに無理だなと思い、辞退していました。でも、ここ2年ぐらいで少しずつGLの役割が整ってきた印象があって、そう感じたタイミングで再びご提案いただいたので、挑戦してみることにしました。
私自身はずっと社会と繋がっていたいと考えているので、であればこういう経験も必要だと思ったことが大きいです。

6つのチームで構成されるグループ全体を管轄するようになって、さらに視野が広がった感覚があります。「このチャンネルをどう成長させよう」ではなく、メディア運営のあり方そのものを考えるようになりました。

UUUMは一般には動画クリエイターのマネジメント事務所として知られていますが、私たちのように自社メディアを企画・制作するチームもあります。企画から制作、発信までを自社で完結できるため、自由な発想でエンターテインメントを生み出せるのが強みです。そうした“自分たちで作って届ける力”を、もっと外に向けて伝えていきたいと考えています。とてもやりがいを感じていて、これまででいちばん楽しいかもしれません。

より大きな目線で見られるようになったんですね。

そうですね。 あとは、TLの頃からチームメンバーとは密に意見交換をしてきましたが、グループになると関わるメンバーがもっと増えて、それぞれが意見やスキルを持っていて、私の方が学ぶことも増えました。本当にみんないろんな想いを持って仕事をしているので、「そういう考え方もあるんだ」といった発見が日々あって面白いです。
実はTLの頃は成長の限界を感じていたので、視野を広げる意味でGLになって良かったと思います。

GLになって、仕事と育児の両立に変化はありましたか? 

家庭と両立するには今が一番良い状況かもしれません。数年前から会社としてもフルフレックスになり、リモートワーク制度も定着しています。GLになると現場立ち合いがほとんどなくなり、脳を使う仕事が大半になるのでリモートで仕事ができることもあり、家庭との両立がしやすくなりました。

メディア運営は日によって業務内容や稼働時間帯が違うので、フレックス制度をうまく利用しながら調整しています。今まで息子の帰宅時間に家にいられない状況だったのが、リモートとフレックスを組み合わせることで「おかえり」と言ってあげられるようになったことは、私にとってとても大きな変化です。

UUUMではここ数年で子どもを持つ女性社員が増えてきました。仕事と家庭を両立させながらキャリアを模索する方々に、メッセージをお願いします。 

私は一生働いて、社会との繋がりを持ちながら生きていきたいと思っていますし、女性が活躍する社会をずっと願ってきました。
いろんな考えの人がいると思いますが、私と同じ想いの女性もたくさんいるのではないかなと思います。

女性のユニット統括は現状1人しかいませんが、活躍できる女性社員はきっとたくさんいるはず。部下をフォローしてくれる文化がある会社だと思いますし、制度面でも働きやすくなってきましたし、もしキャリアアップを目指したい気持ちがあるならどんどん挑戦していってほしいです。
どうしても産育休でキャリアが一時中断してしまうのは仕方ないことですが、それまでに培ってきたものが必ずあるので、諦めずにいればきっと活路が見えてくると思います。みんなで支え合って頑張っていきたいなって思っているので、一緒に頑張りましょう!

Kさんもこれから産休に入られるそうですね?

はい、まもなく第2子の産休に入ります。0歳児を育てながらこの会社で働くのは初めてなので、両立できるか心配な気持ちもありますが、最近GLのやりがいをやっと感じられるようになってきて、これからもっと楽しく仕事ができそうな未来を思い描いていたところだったので、なるべく感覚を鈍らせないように早めに戻ってきて、また徐々に実績やキャリアを積み上げていきたいと思っています。

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