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宮崎オフィス発!「働きがい」を育む有志チーム【WiL】の挑戦

宮崎オフィス発!「働きがい」を育む有志チーム【WiL】の挑戦

「UUUMって、長く働き続けられるのかな?」「ライフスタイルが変わっても、安心して仕事を続けたい!」。
そんな社員の想いを形にするため、UUUM宮崎オフィスで有志のチームが発足しました。その名も「WiL(ウィル)」。
今回は、彼らがどんな想いで活動し、オフィスにどんな変化をもたらしているのか、中心メンバーに話を聞いてみました。

ーはじめに、エディティングユニットの事業概要について教えてください。

K:私たち「エディティングユニット」は宮崎市に拠点を置き、UUUM所属の専属クリエイターへの動画編集サポートをメインに行っています。50名以上のクリエイターをサポートし、年間3,000本以上の動画制作をしているユニットです。
また、動画編集の講座を行ったり専門学校での外部講師も行ったりしています。

ーエディティングの組織についてもう少し詳しく教えてください。

K:宮崎オフィスの中でもチームが分かれており、複数のチームで構成されています。
普段はチームごとに連携を取って業務を行っています。私はその中で現在チームリーダーを担っています。

WiLとは、どんな背景で始まった取り組みなんですか? 

K:「WiL」とは私が宮崎オフィスのスタッフに呼びかけ、それに賛同してくれたメンバーが集まり結成された完全有志のチームで、現在1年以上活動を継続しています。宮崎オフィスは設立当初、平均年齢が若くほぼ20代で構成されていたユニットなのですが、設立から6年が経ちライフスタイルに変化が生じているスタッフが少しずつ増え始めています。
その中で「今のオフィスって働きやすいのかな?長く働き続けられる環境なのかな?」と考えるようになりました。また、産育休を取得するスタッフも少しずつ増えてきている中で「復職するスタッフに対してチームリーダーとしてどう向き合うべきか?」と考えるようになりました。
まだ実績も少なく宮崎オフィスのスタッフ全員が完全に手探り状態なので、これは基盤を作らないといけないなと思い「会社の制度を気持ちよく活用できる環境づくり」というものを軸に一緒に取り組んでくれるメンバーを集めました。

「WiL」という名前は「ワーク・イン・ライフ」の略です。取り組みをしていく中で「ワーク・ライフ・バランス」という言葉が自分の中でしっくりこず、色々と調べていたところ「ワーク・イン・ライフ」という言葉に出会いました。
仕事も生活の一部として捉え、仕事を通じて人生をより豊かにしようという価値観が自分が成し遂げたい思いとマッチしているなと思い、そこから私たちのチーム名を「WiL」と名付けました。

ーYさんはWiLのメンバーの1人とお聞きしています。取り組みに参加しようと思った経緯を教えてください。

Y:実は、働き方について『なんか違うな』って感じることがちょくちょくあったんですよね。『この制度、もっと使いやすくならないかな?』とか、『みんな遠慮しすぎじゃない?』とか。でも、愚痴を言ってるだけじゃ何も変わらないじゃないですか。そこで『だったら自分が参加して、直接改善に関わってみよう!』って思ったんです。文句を言うなら代案を出せ、じゃないですけど(笑)
実際に参加してみると、私がひそかに思ってたことを、他のメンバーも感じていて驚きました。
『もっと良くできるはず』ただ不満を言うんじゃなくて『こうしたらもっと良くなるんじゃない?』って建設的なアイデアをバンバン出してくる。そのエネルギーがすごく刺激的で、一緒にいるだけでワクワクしちゃいます!

メンバーの大きな制度改革じゃなくて身近なところから着実に改善していく姿勢が現実的かつ前向きで、『もっと良くしたい』という熱量があるところが一緒にやっていて素晴らしいなと感じるところです。

ーMさんは産育休を2度取得しているとのことですが、WiLに参加しようと思った経緯を教えてください。

M:宮崎オフィスで初めて産育休を取得した私は、まさに「当事者」でした。1回目の育休では、相談できる人が近くにおらず、不安な気持ちを抱えながら、本社の人事担当者や関わりの少ない先輩にこっそり相談する日々で、復職後も慣れない時短勤務と家庭との両立に苦戦していました。
そんな中で2度目の産育休に入り「今度こそ、自分の経験を誰かの役に立てたい」と強く思うようになり、育休中にキャリアコンサルタントの資格も取得しました。復職前から人事には「キャリア支援に関わりたい」と伝えていましたが、復職すると既にWiLの活動が始まっており、その取り組み内容は私の想いと完全に重なっていました!

特に心を打たれたのは、私が休んでいる間に「復職するスタッフのために」と準備を進めてくれていたことです。誰かのために動く“for you”の姿勢に強く共感し、そんな仲間と一緒に活動したいと感じました。
そして私は「一人で抱えるより、さまざまな立場や想いを持つ仲間と取り組むことで、より良いものが生まれる」と思っており、WiLは、そんな考えをかたちにできる場所でもありました。
だからこそ、当事者としての経験を持つ私がこのチームに加わることで、活動にもっと厚みが出るかもしれない、意味が生まれるかもしれない、誰かの力になれるかもしれない…!そう思い、私はWiLへの参加を決めました!

ーチームの雰囲気や、実際どんな活動をしているのか教えてください

K:産育休に入るスタッフや時短で復職するスタッフが「すみません。ご迷惑をおかけします。」と言っていることがすごく引っかかりました。もしかしたら本人はそこまで深く考えていないかもしれませんが、「全社員に与えられた権利なのに、なぜ申し訳なく感じてしまうのだろう」と思い<会社の制度を気持ちよく活用できる環境づくり>をWiLのテーマに掲げることにしました。
制度を利用する当事者が当たり前の権利を気持ちよく使え、その周りの局外者も知識を持ち理解をして、気持ちよく過ごせる環境にしていくために私たちに出来ることや会社として改善すべきことを日々話し合っています。
同じ気持ちを持つメンバーが集まってくれたので、MTGは毎回すごく盛り上がります!「オフィスをこうしていきたい!こんな取り組みをするのはどうか?」という熱い思いを持ったメンバー達なので話が尽きません。

Y:具体的には、まず既存の制度マニュアルを徹底的に読み込むところからスタートしました。
読んでみると、制度の概要や手続きは書いてあるのですが、『実際どんな時に使えるの?』『どういう状況なら大丈夫なの?』っていう、働く人が本当に知りたい具体的な利用シーンがわかりづらかったんです。

そこで、制度をもっと身近に感じてもらえるような情報発信に力を入れました。制度の存在すら知らなかった人もいたので、『こんな制度があるよ』だけじゃなくて、『こんな時に使えるよ』という実用的な情報を届けるように心がけました。

復職者対応では、復職する人が孤独感や不安を感じないよう、実務面とメンタル面の両方でしっかりサポートできる体制づくりを進めています。休職期間の会社やユニットの変化を共有できるようにシートにまとめたり、なんでも気軽に聞けるような空気感を作れるように意識をしています。
一つ一つは小さな取り組みかもしれませんが、こうした積み重ねこそが大切だと感じています。

ー復職者支援とは実際どんなことをしてるんですか?

K:私たちのメイン業務は動画編集です。一人ひとりに担当クリエイターがいて、そのクリエイターの要望に添った動画編集が出来るよう日々研究やスキルアップをしています。クリエイターの動画を完成させた時や、動画が無事にYouTubeで公開された時、感謝の言葉やメッセージをいただけた時が嬉しい瞬間です。
ただ、産育休や休職などで一定期間動画編集から離れてしまうと操作方法を忘れてしまったり、編集作業に時間がかかりすぎてしまったりと感覚を取り戻すのに時間がかかります。

そこで、復帰後に少しでも早く感覚を取り戻せるよう編集業務を思い出す手伝いを一緒にする方法を考えました。動画編集のマニュアルとチェックリストを作り、基礎的なことも聞きやすい体制を整えました。次に、復習から実際にクリエイターを担当できるまでの具体的なフローを作成し、それに添って動くことで1日でも早くクリエイターを担当できるようになるというサポート体制を作りました。
例えば、お子さんを保育園に預けながら時短で勤務するスタッフもクリエイターを担当できるように2名体制にすることで、円滑に業務が進められるように工夫をしました。そうすることで通常勤務のスタッフも結果的に休みが取りやすくなったり、スケジュールを組みやすくなったりと良い循環が生まれています。

また、今ある制度に対しての改善案を考え、上長や人事に提出をすることもあります。時間はかかりますが、改善することのメリットデメリットを挙げ、デメリットの打開策も一緒に提示します。
時間はかかりますが、少しでもオフィス改善に繋がることは積極的に提案をしています。もちろんそのために日頃からマニュアルをメンバー同士で読み込むことも欠かせません。

ー支援される立場として、どんなサポートが印象に残っていますか?

M:復職後の本稼働までのスケジュール調整や編集講習など諸々していただきました。編集ソフトも1年休むだけでバージョンが更新されており、たった1年でもバージョンの更新によって、テロップの入れ方が変わったりするんです。どれも1度目の時はなかったサポートなのですが、一番印象に残っているのは、復職後すぐに共有のあった「変更点記録シート」を準備してくれていたことです!
社内で起こった規則の変更や、ツールの変更、マニュアルの変更点などが時系列にまとまっており、一目で分かるようになっているシートなのですが、これがあったことで自分が休んでいた時に起こった会社の変化やマイナーチェンジの部分もすぐに把握することができました。
産育休前後では会社の制度や業務フローが少しずつ変わっていたので、それを“まとめておいてくれる”という心遣いが本当にありがたかったです。1度目の復職時にはもちろんなかったので、「これ何?」となった時にあらゆるツールで検索したり周りに尋ねたりと、時間を費やしていましたが、まずは自分で一目で確認できたのが、精神的にもすごく助かりました!

ー復職時に不安だったことやWiLの存在によって安心できたことはありましたか?

M:復職時一番の不安は「周りの状況についていけるか」という点でした。まず、会社やグループがどの方向に向かっているのかを把握しなければならず「これは一体何の目的でこの業務をしているの?」という戸惑いもあり、復職初日は特に焦りを感じました。
しかし、WiLから「今はこういう目的でこういった業務をしている」「このようなスケジュールで進めていきましょう」と、しっかり説明してもらえたので、安心できました。
また、時短勤務や子どもの体調不良による急な早退や休暇取得に備え、通常1人のクリエイター担当を2人で担当するペア制度を導入してくれたのも大変心強かったです。サポートを受けるだけでなく、自分もしっかりペアのサポートをする!というモチベーションも高まりました。

ー活動を通して、自分の働き方や意識に変化はありましたか?

Y:活動に参加する前は、正直言うと制度があっても『これっていつ使えるんだろう?』とか『どんな条件が必要なんだろう?』っていうのがよくわからなくて。

それに、なんていうか『権利を当たり前に使うのって申し訳ないな』みたいな、遠慮する気持ちがあったんですよね。
でも、この活動に参加したことで、各制度の利用条件とか手続きがはっきりわかるようになって、『必要なときには、きちんと活用していいんだ』っていう、健全な考え方に変わったんです。

「使っていいのかな?」と迷っていたものが、「自分の働き方を支えてくれる選択肢のひとつ」と思えるようになったのは、自分にとって大きな変化でした。

M:今も支えてもらっていますが、ただ目標に向かって日々をこなすのではなく、過去の自分と今の自分を被験者として課題を見つけ、次の誰かに活かせたら…と常に考えて行動するようになったかと思います。例えば、記録として残したり、WiLや会社に共有したりして自分だけに起きた出来事、だけで終わらせないようにしています。
支援される立場としての不安や悩みを理解しているからこそ、同じ立場の人に寄り添いたい、力になりたい!という気持ちもより強くなりました。また、業務は編集業務ですが「働き方」を考える上では、会社にとっても社会にとっても必要だと思うので、微力ながらも少しずつ積み立てて大きな力にしていきたい!という意識も持つようになりました。

ーWiLとして、これから取り組んでいきたいことはありますか?

K:私たちのゴールは、WiLの存在が必要なくなることだと思っています。必要がない=改善するところがないということだと思うので、解散がゴールかなと思います。…ちょっと寂しいですが(笑)

WiLの活動で、私たちが常に大切にしているのは、「働きやすさ」と「楽さ」を混同しないという視点です。私たちは、社員一人ひとりが仕事を通じて成長し、充実感を得られる「働きがい」のある環境を目指しています。
そのためには効率よく成果を上げるために、さまざまな働き方を試し、より良い方法を見つけることが大切だと思っています。

今後もWiLは、このフェアな視点を持ち続け、スタッフの声に耳を傾けながら、本当に価値のある「働きやすさ」を追求していきます。そして、それが結果的に会社全体の成長とスタッフ一人ひとりの豊かな人生に繋がると信じています。

Y:『解散がゴール』Kさん、面白いことをおっしゃっていますね(笑)

けどまさにその通りで、理想的な組織になったら、自然とみんなが働きやすい環境が当たり前になってるってことです。
制度を使うことも、多様な働き方も、特別なことじゃなくて日常の一部になってる。そこに到達する日(解散)を目指して頑張っていきたいです。制度を使うことに対するハードルを下げて、当たり前のこととして受け入れられる文化を現場から作っていけたらいいなと。

地方拠点だからこそ、メンバー同士の距離が近いので、お互いの状況を理解し合いながら、制度を使いやすい雰囲気を作っていけるんじゃないかなと思います。新しい制度を作るより、まずは今あるものを最大限活用して、現場レベルで働きやすい環境を実現していく。そういうアプローチを大切にしていきたいですね。

M:WiLがなくなるのは寂しいですが…組織がなくなったとしても「WiL(ワーク・イン・ライフ)」という言葉と価値観は社内だけではなく、社会にも広げていけたら…というちょっと大きな夢も持っています(笑)。私は産育休の当事者ですが、休職や復職の背景は人それぞれで、必ずその周りに支えてくれる仲間がいます。
「優遇」されたくはないし、支える側に不公平感も生まれてほしくない。だからこそ、お互いが気持ちよくWiLの視点を持ち、自分のキャリアにも向き合いながら働ける環境づくりが必要だと感じています。

また、宮崎オフィスにはキャリアや人生設計に悩むアラサー世代も多くいます。だからこそ、答えを押し付けるのではなく、気づきにつながるような環境づくりを通して「UUUMでこんなキャリアが描けるかも」と考えてもらえたら嬉しいです。

以前、人生の先輩に「仕事は人生を幸せにするための手段のひとつ」と言われたことがあります。まさにそれが“ワーク・イン・ライフ”だなと。人生と仕事をうまく絡めながら、誰もが自分らしく幸せに働けるよう、気軽に壁打ちできる存在にもWiLがなれたらと思っています!

―今後の展望や、方向性を教えてください。

K:WiLで取り組んでいることは非常に意義のあることだと感じているので、宮崎オフィスだけでなく全社的に広げていきたいと思っています。そのためには活動の幅をもっと広げる必要があると思ったので、第一歩としてUUUM全体で実施しているサステナビリティプロジェクトの女性活躍推進チームに参加しました。
宮崎オフィスから東京オフィスへ、東京オフィスから宮崎オフィスへと架け橋のような存在になれたら嬉しいです。また、全国から宮崎オフィスで働きたいと思う人も増やしていけたらもっと嬉しいです!

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